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アメシスト(Amethyst)は、紫色の水晶(クォーツ)です。古くから日本でも「紫水晶」として親しまれており、可愛らしいサイズの宝石から大きな結晶まで、幅広いサイズのものが得られます。

アメシストは鉱物標本としても見かけることがありますが、透明感の高い宝石としてファセット加工された美しいジェムクォリティの巨大なアメシストを見かける機会は意外と少ないです。母岩を含んだ数十cmの柱状結晶なども見ることができますが、高品質な宝石としてのアメシストは、希少であると言えます。

クォーツの中でも、アメシストは様々な色を持つ中でも最も高い価値が認められている色であり、それは「紫」です。アメシストの高貴な色彩は、人々の心を魅了し続けてきた要因と言えるでしょう。

アメシストという名前は、ギリシャ神話の「アメタスト=酒に酔わない」という意味に由来しています。この石は、酒に酔うことを防ぐ力や邪悪な欲望から精神を守る力を持つと信じられ、聖職者が所持する高貴な石とされてきました。また、アメシストは見る方向によって異なる色を呈する性質も持つ、多色性の結晶でもあります。

アメシストは世界的に広い地域で産出されますが、主要な産地はアフリカのザンビアを含むアフリカ地域となります。ブラジルでも彩りの濃い紫色を見せるアメシストが産出され、一部では電灯光で強い赤の色調を帯びる変色タイプのアメシストも見つかっています。

アメシストは2月の誕生石とされており、結晶が持つ上品でエレガントなパープルの彩りを楽しむことができる宝石です。主な産地としてはブラジル、ザンビア、ナミビアなどが挙げられます。